#17 Watch out for カタカナ語

♣ Newsletter #17 Watch out for カタカナ語
♣ Newsletter #17 Watch out for カタカナ語
「フリーマーケット=free market」だと誤解している人は結構多いのではないでしょうか。「フリーマーケット」の由来は、フランスの骨董市marché aux pauce (ノミのこと)で、これを英語ではflea marketと直訳し、日本語で「蚤の市 →フリーマーケット」となったわけです。ですからflea marketが正しい英語(free marketは経済学における「自由市場」を意味します)。カタカナ語を適当に英語に変換すると「通じない」シチュエーションが起きてしまいます。今回は、英語ライティングで注意すべきカタカナ語を取り上げます。

カタカナ語と英語は別物です。しかし翻訳者でも油断するとカタカナに影響されてしまうことがあり、先日も「ベビーベッド」をbaby bedとした訳文を複数見かけました。赤ちゃん用の柵付きベッドは、米語ではcrib, 英語ではcotと呼びます(「揺りかご」はcradle)。カタカナ語を見たら、まずは和製英語を疑いましょう。たとえカタカナ語と音が似た英単語が存在するとしても「意味は同じか」を確かめ、さらにベビーベッドの例のように「米語とイギリス英語の違いはないか」も確認すると良いです。下記に誤用をいくつか紹介します。
ベビーカー (☹ baby car) stroller (米語)、pushchairやpram (イギリス英語)
ガソリンスタンド (☹ gasoline stand) gas station (米語), petrol station (イギリス英語)
シャープペンシル (☹ sharp pencil) mechanical pencil
ノートパソコン (☹ note PC) laptop
パワーハラスメント (☹ power harassment) workplace bullying, abuse of powerなど
キャッチコピー (☹ catch copy) slogan, tagline
上記で示したようにcatch copyという単語は存在しません。では「キャッチフレーズ」はどうでしょう?catchphraseは立派な英単語です。では、どんな文脈でもキャッチフレーズの訳語として使えるでしょうか。答えは「ノー」。catchphraseはカタカナ語とは「意味が違う」例で、日本語の文脈に機械的に当てはめられません。たとえば「キャンペーンのキャッチフレーズを考える」の訳は、come up with a sloganが適切でcatchphraseは使えません。なぜ?ロングマン英英辞書の定義を見てみましょう。
catchphrase: a short well-known phrase made popular by an entertainer or politician, so that people think of that person when they hear it
映画 Terminatorでの主人公の決め台詞 “Hasta la vista, baby” は俳優 Schwarzeneggerのcatchphraseと言えるでしょう。現米大統領の“Make America Great Again (MAGA)”も同様です。カタカナ語の「キャッチフレーズ」は多くの場合 slogan が適訳です。
動詞でも和製英語がたくさんあります。
リストアップする (☹ list up) list, make a list of, shortlist
バージョンアップする (☹ version up) upgrade, update
では「エスカレートする」はどうでしょう。動詞escalateは存在しますが、文脈により「エスカレート=escalate」という一対一の対応ができないケースもあります。たとえば、「議論がエスカレート(白熱)した」の場合、“The discussion escalated”より“The discussion heated up”が適切です。escalateは主に紛争や暴力の激化を描写する動詞なので、この例でescalate を使うと議論で意見の対立が激しくなったように響きます。
機械的な変換で意味が変わってしまう例をもう一つ。「(映画館の)座席をキープする」を直訳し”keep a seat”とすると、まるで椅子を取り外して家に持って帰るように読めます。”save/hold a seat” が適切です。
他にも要注意のカタカナ語はたくさんあります。英語を書くときは Watch out for カタカナ語!
考えてみよう:
「古い子供服をほどいて可愛いポシェットにリサイクルした」
英語にするとき「リサイクル」に使える動詞は?いくつか考えられます。
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〜遠田先生による、AI訳の評価・修正テクニック (New!)~
残り数席となりました。ミニセミナー&懇親会&情報交換の場です。ミニセミナーのテーマは、「AI訳の評価・修正テクニック」となりました。旬なテーマをこの機会にぜひ学んでいただければ幸いです。

「とりあえずみんなと楽しくおしゃべりしたい!」
「同じ興味を持ついろんな人と知り合って、ネットワークを広げたい!」
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……という方、大歓迎!リラックスした雰囲気で気軽に受講&交流を楽しんでいただければと思っています。ミニセミナーでは、AIによる訳文を取り上げ、人間がいかにそれを評価し修正できるかを考えます。
希望者には自由テーマで5分プレゼンをしてもらおうかとも考えています。
当日は会場内に「共有スペース」もご用意します。「これ面白いよ!」「みんなに見せたい」というお勧めの本や資料などがあれば、ご自由にお持ち寄りください。
先着12名様限定の少人数イベントです。早めにお申し込みください。
【イベント詳細】
日時: 2026年12月5日(土)14:30 〜 17:30
会場: OtonovaCoco
住所: 東京都新宿区信濃町34-1 トーシン信濃町駅前ビル 地下1階(味 プロムナード内)
参加費: 4,000円(サンドイッチなどの軽食・ドリンク代込み)
定員: 先着12名
持ち物: シェアしたい本や資料(任意)
うわ、パワーハラスメント(パワハラ)≠「power harassment」なんですね! KODには図のように載っていますが(KODの内容といえども適切でないことがあるのでは、と何となく感じてきましたが、やはり)...
ちなみに、Copilotに尋ねたら、但し書きとしてこうも返されました。 -------- 日本の制度や法律、社会問題について説明する際には、
のように、"power harassment" を日本語由来の用語として紹介することはよくあります。
つまり、
✅ 日本の「パワハラ」という概念を説明する → power harassment でも可 ✅ 自然な英語で「パワハラ」を表現する → workplace bullying や abuse of authority が一般的