#11 続・レジスターと語源/PowerPoint翻訳オンラインセミナー
- endaenglishlab
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更新日:1 日前

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♣ 続・レジスターと語源
「私作る人、僕食べる人」これは1975年に放映されたラーメンのTV CMで、ラーメンを作る女性とそれを食べる男性の台詞です。ジェンダーの問題で放映中止となった日本で初の広告とされています。英語の語源に関して似たフレーズがあります。
The English laboured, the French feasted. イギリス人は働き、フランス人は食べた
これは『英語の冒険』メルビン・ブラッグ著(The Adventure of English: The Biography of a Language, Melvyn Bragg)からの一文で、英語の歴史において、フランス語が古英語に与えた影響について述べた章に登場します。Newsletter #7では、英語のレジスター(=フォーマル度)が語源により異なるという話をしました。今回は、アングロサクソン由来とノーマンフレンチ由来の単語とレジスターの関係を、英国史を鑑みながらひも解きます。みなさん、1066年と聞いて思い当たる出来事はありますか?
1066年は、英語がその進化の歴史で最も重要なターニング・ポイントを迎えた年。そうNorman Conquestが勃発!この年、ノルマン・フランス軍がヘイスティングズの戦いでイングランド軍に圧勝し、ノルマンディー公がウイリアム1世としてイギリス王位の座に就きました。これ以降300年もの長きに渡り、国王と一部の遺族がイギリス全土を所有し支配したのです。支配者である貴族はフランス語しか話さない。一方、農奴になり果てた庶民の生活言語は英語(そのほか聖職者はラテン語を使用)。こんな二重言語の社会で、英語にはフランス語由来の単語が急激に増えました。階級差を表す言葉の例を見てみましょう。
家畜 | 肉 |
アングロサクソン | ノルマン・フレンチ |
ox, cow | beef |
calf | veal |
pig | pork |
sheep | mutton |
deer | venison |
hen, chicken | poultry |
並べるとよくわかるのですが、生きている家畜を表す単語はアングロサクソン語、肉になるとすべてフランス語由来です。”The English laboured, the French feasted.” 「私飼う人、僕食べる人」という階級差が見事に反映されています。chickenに関しては、生きていても肉でもchickenです。これは農民でもニワトリは食べられたからかもしれません。

ノルマン支配は3世紀続もの長きにわたり続きましたが、フランス語が英語を席巻し置き換えることはありませんでした。逆に、被支配者の言語である英語はフランス語を取り込むことでパワーアップしたのです! 征服の歴史を経て、同じモノや概念を示す複数の類義語が生まれ、英語は微妙なニュアンスや雰囲気を精緻に表現する力を手に入れました。例えば、roomとchamberは「部屋」を表す同義語ですが、roomは草の根の日常を、chamberは上品かつ知的な印象を与えます。
A. She went into her room.
B. She retired to her chamber. (retireとchamberはフランス語由来)
AとBはほぼ同じ「部屋に入る」の意味ですが、Aが誰にでも使えるのに対してBは女王陛下がSheなら違和感ないでしょう。語源の違いによりレジスター(フォーマル度)が変化することがよくわかると思います。
一つ注意したいのは、フォーマル度はやり過ぎると皮肉っぽく響くこと。日本語の「お出ましになる」は高貴な人に対する尊敬語です。しかし都合の良いときだけ現れたり、偉そうに登場したりする人に対して使うと嫌味になりますよね。英語も同じです。
語源の異なる同義語の使い分けで、私たちはスピーチやライティングのトーンを自在に変えられます。長年翻訳に携わってつくづく感じるのは、豊かな語彙の大切さ。同義語の意味の陰影 (shades of meaning) を的確に捉えられると、英語の描写力がグンとあがります。
最後に恒例の問題です。
1. 次の文のレジスターをフォーマルに変えてみましょう。
Drink more water, okay?
2.もう一つ。レジスターをフォーマルに変えてみましょう。
He went to the toilet.
下記は1940年にウィンストン・チャーチルが行った歴史的演説の有名な一節。このスピーチでチャーチルは、ナチス・ドイツの侵攻が迫るなか戦い抜くという不退転の決意を表明し英国民を鼓舞しました。
We shall fight on the beaches, we shall fight on the landing grounds, we shall fight in the fields and in the streets, we shall fight in the hills: we shall never surrender.
古英語由来の言葉を多用しているため、短くて感情に訴える力があります。33語のなかでフランス語由来の単語は一つしかありません。どれかわかりますか?
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内容
プレゼン資料の黄金律「Less is more」と「KISS」の原則
スライド英語特有の「ヘッドラインスタイル」と記号の処理ルール
視認性を高めるフォント設定と「6 x 6ルール」
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聴衆を惹きつける「HOOK」の作り方と「3の法則」
スピーチ原稿とスライドの関係性 (New!)
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下記は、受講生の方から寄せられた、My Storyです。♣My Story 鹿島順子さん
大学院をドロップアウトした後、入力オペレータや英語問題集の解説執筆などのアルバイトをしましたが、長時間労働に耐え兼ねて転職を考え派遣会社に登録しました。とにかく語学の知識を活かしたいと、何もわからないまま翻訳の仕事を希望し、「どの分野を?」と聞かれても答えられないような有様で、今思えば背筋が寒くなります。
幸い未経験者でも採用してくれたメーカーで、産業ロボットのマニュアルやパンフレットの日英翻訳を始めることができました。最初は日本語の意味すらわからない状態でしたが、この会社では、週1回、ネイティブのテクニカルライターが訪れて翻訳をチェックすることになっており、そこで技術英語の基本も教わることができました。恵まれていたと思います。ロボットの動く仕組みを徐々に理解し、ユーザーのフィードバックから改良型の新モデルが企画され、設計、製造されていく過程を目にするにつれ、翻訳を通じて自分の世界が大きく広がっていくのを感じました。
その後、一時期は金融分野のアシスタントも経験したのですが、やはり技術翻訳がやりたいと、ウェブ開発現場や空気圧部品メーカーなどでオンサイトの翻訳者として働きました。
昨年まで在籍していた外資のソフトウェア会社では、派遣の顔合わせのときに「こういうこと、やってるんですよ」と、英語から翻訳したぶ厚いマニュアルを見せてもらい、内容は難しそうでしたが日本語の文章がすばらしく、「いつかこんな翻訳ができるようになりたいものだ」と勤務を決めました。このマニュアル、後から聞いたところでは、有名な翻訳者が担当されたものだったそうです。ここでは英日翻訳が中心でしたが、たまに日英翻訳の依頼もありました。他部署の担当者が機械翻訳を使って英訳した「お客様の声」の修正を依頼されたときは、遠田先生の授業で教わったことを念頭にかなり大胆に書き換えたのですが、元の日本語の執筆者であるお客様からおほめの言葉をいただくことができました。今でもうれしい思い出です。
この会社では、約22年半働くことになりました。昨年、突然レイオフされ、最初にめざした理想の翻訳には遠いまま会社を去ることになりましたが、これからも翻訳者としての道のりは続きます。今後は、フリーランスとして英日と日英の両方の飜訳をやっていきたいと思います。よろしくお願いいたします。
この記事に関する問合せはendaenglishlab@gmail.comまで♣運営者より
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課題にあった「フォーマル」になるかは微妙ですが、嫌みにならず、ビジネスの場面でも使えるギリギリのラインを目指しました。
1. Drink more water, okay?
→ Ensure your water intake is sufficient.
2.He went to the toilet.
→ He has withdrawn for a brief moment.
2.のtoiletは、あえて言わない方法を取りました。もし、これが会議の場で、私が同僚として伝える場面なら、上記になるかな・・。
Hydrate yourself adequately, if you would.
やり過ぎな感じがしますが。
He excused himself to use the lavatory.
こんにちは。フランス語由来の言葉への置き換えを考えてみました。
Please consume additional water.
上品というより、事務的な感じがします。。。
He retired to the lavatory.
これも単語レベルでの置き換えです。
surrenderですね!